前回のPart1でパーソナル心理学では2つの素質の組み合わせを重視するってお話を書きました。
この組み合わせによって複雑で繊細な分析ができるようになるんです。
生年月日を使った占いなどをしていると、「同じ生年月日の人は全く同じになるのか」って疑問を持つ人も多いと思います。
前回も書きましたが、世の中にある12種類とかで分類しているものだと「自分と同じ」って人が多くいることになります。では、それらの人たちは自分にそっくりなのかと言うとぜんぜん違っている事がほとんどです。
僕のパーソナル心理学でも、「本質」と言うベースになる素質は12種類ですから、同じように「同じ」という人は多く現れる事になるんです。
ここで、「違って見える」って理由が大きく分けて2つの理由があるんですね。
一つは前回からお話しているように、「もう一人の自分」と言う別の素質の要素があるからです。
これは性別関係なくみても本質が同じ素質だとしても、もう一つの自分が違う可能性があるからです。
そしてもう一つの理由は「育ち」とか「環境」の影響があるからです。
当たり前の話ですが、皆さん親も違えば生まれた地域も環境も違います。
育ってきた家庭も全然ちがうので、出会った人も違えば習ったもの見たもの全てが違います。
結果、同じ素質でも違って見える人になるわけです。
これは生年月日が全く同じ時も同様で、組み合わせの上でも「同じ」だとして親や環境が違えば見た目は違った人になるんです。
では、「生年月日」よりも「環境」が重要なのでは?
そうなると思います。
そうなんです、重要なのは「環境」なんです。
では、生年月日の分析は意味がないのでは?と思われるかもしれません。
持って生まれた素質と環境の関係はよくこんな例え話をします。
「ここに牛肉があるとしましょう。それを料理していろいろな種類の食物が作れます。ただ焼けばステーキや焼肉になりますし、牛丼、ハンバーグなどにもなります。すき焼きに入れることもできるし肉じゃがに入れたりもします。
そして種類だけでなく、作った人の技量にもよって変化します。
ただの素人が作ったのとミシュランの星を取ってる一流シェフが作ったハンバーグは材料が同じでも全く違ったものになるでしょう」
でも、全ては「牛肉」なんです。途中で豚肉や鶏肉になることはありません。
素質という素材は環境と言う調理で変化します。しますが、それは素質の持っているものをどう出したかが変わるだけなんです。
先程書いた、素質は同じなのにぜんぜん違って見えるっていうのは、出来栄えは違うのですが「何故そうしているか」は素質が決めているんですね。
これは本質と言う素質でも起こることですが、これにもう一つの「もう一人の自分」という素質が加わります。
これによって、環境次第で本質の何処かの部分を強く出すのか、それとももう一人の自分の素質の何処かを強く出すのかが変化します。
このように、パーソナル心理学ではとても複雑な組み合わせと、環境と言うそれぞれに違うものでその人の行動は構成されるので、「当てる」ことではなく「分析する」事を目的にしているんです。
どんなに見た目は違っても、その行動の理由には素質が関わっているんですね。
ただ、僕のセッションでは前もって生年月日をお聞きして「分析シート」というものを事前に作ってお渡しするのですが、ほとんどの場合は「相談内容」をセッションの時までお聞きしていません。
ですから、今回のお話で言う「環境」や「ご両親との関係性」などは全く知らない状態で分析シートは作ります。純粋に生年月日と性別からだけで作るのですが(厳密には288パターン全て作ってある)、これが結構「当たってる」と言われるので、存外、違うように見えて人は同じ素質では同じような行動をしているのだと思います。
多くの人の言う「人と人が違う」は、「私はテニスが好き、あなたは野球が好き」のような「好み」の部分であって、「素質」と言う行動とか言動、思考、喋り方、聞き方、捉え方などは素質が同じならよく似ていて、素質が違えば自分が思うよりも遥かに違うのです。
それではこれで終わります。