これで解決、恋愛、夫婦、男女のケンカの一番の理由 Part4

フィックスとフレックス

前回までの本音軸と建前軸のお話では、どちらかというと男性目線の話が多かったので今回は女性目線のお話をしようと思います。

ここで、何回も出てきますが大前提として、割合的に男性の80%前後が本音軸傾向で女性の80%前後が建前軸傾向です。

この為に夫婦とか恋人同士の「男女間」でよく起こるトラブルに、「男性が話を聞いてくれない」「頼んでも忘れる」「お願いしてやってくれない」「なんど言ってもわかってくれない」「冷たい」みたいな女性側の不満があります。

それ以外にも「すぐに怒る」「大きな声を出す」ってのもあります。

確かに素質関係なく、乱暴だったりいい加減だったりって場合もあります(そんな性格になるのにも『素質』は大きく関わってたりしますが・・・)

ただ、このトラブルって素質の違いによる「認識の違い」なことも多いのです。

「話を聞いてくれない」とか「お願いしてもやってくれない」みたいな話は、素質の違いから「建前軸(女性)」は「言ったつもり」なのに対して、「本音軸(男性)」は言われたと思ってない場合が多いんです。

例えばこんな話です。

奥さんは今日は庭の片付けをしていました。
夕食の時に旦那さんが「庭の片付けは終わりそう?なにか手伝うことある?」

それに対して奥さんが「だいたい終わったんだけど、物置の前の箱が重たくて動かすの大変でそこだけまだなの」

旦那さん「そうなんだ」

この会話の数日後に奥さんは旦那さんに「ねえ!いつになったら物置の前の箱を動かしてくれるの?片付けが終わらないんだけど!」

旦那さん「え?何の話?そんなこと頼まれてないけど・・・」

そして奥さんは「すぐに忘れる」「頼んでもやってくれない」などどと思うんですね。

まあ、この例え話はちょっと大げさに書いていますからここまではないかもしれませんが・・・

ここまで読んできてもらった方にはわかりますよね。
奥さんは「物置の前の箱が動かせない」って言ったことで「私では動かせないから、動かしてくれ」って解釈できると思って言っています。

そして建前軸の人は自分の言ったことの「解釈」を「言葉で言った」と記憶していますから、奥さんの記憶の中では「旦那さんに『動かして』と言った」という記憶になっています。

逆に本音軸な旦那さんは、奥さんから「箱が重くて動かない」とは言われましたが、「動かしてほしい」と言う「言葉」は聞いていません。

「言葉として言っている」事を重視する本音軸には「動かせない」はわかっても「動かしてほしい」には聞こえないんです。

なので、「動かしてほしいと言われた」という記憶にはなりませんから、「頼まれてない」になるんですね。

もう一つ例をお話します。

夫婦でドライブに出かけました、途中で奥さんが運転を代わりました。

あまり運転が得意ではない奥さんは大きな交差点での右折で少し手こずっていました。
対向車の切れ目になかなかタイミングよく右折できません。

すると旦那さんが「あっ!ほらいま!いま!行けるよ!!行ける!!」

奥さんが「そんなに怒らないでよ!わたし苦手なんだから」

旦那さん「え?怒ってなんかないよ」

奥さん「怒ったじゃない!」

旦那さん「怒ってないって言ってるじゃないか」

奥さん「怒ってたじゃない。大声出して!」

旦那さん「は?対向車が動いてるから早く言わないといけないし、はっきりわかるように言っただけで怒ってるわけじゃないよ」

奥さんは「いや、怒ってた!」

旦那さん「急いで言ったからそう聞こえただけだろ!怒っているわけじゃないないよ」

奥さん「いいえ、あれは怒っていました」

旦那さん「ちょっとまてよ。そう聞こえたのかもしれないけど怒ってたかどうかは俺の事なんだから、怒ってないって言ってるんだからそれが信じられないのかよ」

奥さん「事実、怒ってたじゃない」

旦那さん「だから~俺の事を俺が言ってるのになんで決めつけるんだよ」

奥さんん「怒ってたから、怒ってたって言ってるんじゃないの」

はい・・・不毛ですね笑

これ実際には旦那さんは怒っていません。
車が動いているから早く言わないとという意識で、早口になり口調がつよくなったのであって「感情」は全く怒っていません。

でも、こんなやり取りって男女間で多いんですよね。

これ、もしも本当に旦那さんが怒っていたのなら「それを言葉にする」のですよ。
「なにやってんだ、遅いな!」とか「もたもたするなよ。行けるだろう下手だな」とか・・・

「今、行ける」って事しか言葉では言っていません。

伝えたいことをすべて言葉にする本音軸ですから、言葉に出てきてないなら本当に怒ってないのです。

では、奥さんはと言うと建前軸は「解釈」を伝えられていると思っていますから、その解釈の要素には言葉の強さとか速さ口調なんかも大いに影響します。

逆に言うと本音軸には口調とか速さや強さは要素としてしても優先順位は低いんです。

なので、奥さんはその口調から「怒っている」と解釈しました。

建前軸は「解釈」が伝えられたことだと思いますし、言葉よりも優先順位が高いので「怒っている」になっているんです。

そして、解釈が優先の建前軸には「旦那さんの本心」よりも「そう聞こえた」って解釈が重要なんです。

これは、また後日このブログで書きますが、論理思考と感情思考(イメージ思考)という素質の要素も影響しています。

本音軸は論理思考で建前軸は感情思考(イメージ思考)です。

論理思考の旦那さんには「怒っていない」という事実が重要で、感情思考(イメージ思考)の奥さんには「そう感じた」って「感情とかイメージ」が重要なんですね。

そして、この感情思考(イメージ思考)の影響でその解釈の部分である、「旦那の感情は怒っている」とい解釈のイメージを建前軸の人は「絶対」にしてしまう傾向があります。

だから、この喧嘩って論点が微妙にずれているんです。

旦那さんは自分は「事実、怒ってない」って事がわかってさえもらえれば話は終わると思っていますが、奥さんは「自分にはそう感じたんだ」ってところをわかってもらいたいと思っているんです。

でも、お互いに自分の素質からしか見えませんから、「なんで相手はそこを理解できないんだろう?」って平行線なんです。

この2つの例えってすごくよく起こるパターンなんですが、実際は悲しむ必要も嘆く必要も怒る必要もないんですよね。

お互いが自分とは反対の素質の行動や受け取り方を知っていれば、仮に行き違いが起こっても後から修正ができます。

素質は「癖」みたいなものですから、とっさには反対のことや無いことはできないのですが、わかっていれば後から修正して喧嘩はしなくて済むんです。

必要のない喧嘩で上手くいかなくなるのはもったいない話です。

それでは、まだまだこの本音軸と建前軸の話は奥が深いですが長くなってきたのでこのシリーズはここで一旦終わります。

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